前月佳什抄

「ビーナスの瞼」と呼ばるる蠅取草触れたる指に葉を閉ぢ合はす  三友さよ子

隣室の夫に物音たてぬやう頼みて初のZoom会議へ       吉澤とし子

ささやかなる諍ひの果てに己がこと「年寄り子供」と母は言ひたり 横田 富男

神前は雅楽巫女舞厳かに 出雲大社は花嫁の郷          清水麻利子

つば垣の葉群てらてら日を反し溽暑を行けり役ひとつ持ち     稲本美智子

冷気含む風より守らむ胡瓜苗覆ひ施す山背強き日         越前谷幸子

瓦礫より汚れたる本見つくるとガザの子の目の鋭く強し      杉山 惠美

餌を置き玻璃戸閉す音合図なり間なく降りくるわがどち雀     外山 禮子

風さはぐ森はにはかに揺れゆれて気がかりの事心かすむる     野口 和子

はしどいの語源説明為す夫の生き生きとして得意気に見ゆ     松本 祐子

                       (九月号より)

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