前月佳什抄

君逝きてはや七七日境内のしだれ桜の風に散りゆく          吉澤とし子

街の灯を電車の窓より眺めゐて見知らぬ人のたつき想へり       会川 淳子

うらうらに照れる春日に回り道雲雀の上がる野に出でにけり      横田 富男

家にあらばあれもこれもと忙しきに施設に過ぐす時もてあまし     利根川 発

真冬日の街を独りの歩みなりカーブミラーに歪みて映る        落合 三津

我がために買ひ置き呉れしか今にして本を開けり『妻を看取る日』   神辺 幸夫

梅の風潮の風来る無人駅次の列車をひとり待ちおり          鈴木 敬治

空き缶をエイと蹴る児とそと蹴る児二人の性(さが)想(も)ふ日向の道に 外山 禮子

ウクライナの瓦礫の山は我の見し終戦当時其のままの態          保科 きみ

「大好きな桜空から見てますか」葬儀の日けふ見頃となりぬ        渡辺 久美

                       (六月号より)

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