前月佳什抄

やがて散る定め知るらし紅葉(こうえふ)ら力の限りくれなゐを見す   三友さよ子

残りたる力尽くして握りくる義母の右手は我が手離さず         会川 淳子

スーパーのレジ機の音声(こゑ)に急かされてつまむコインが又も零るる 北市 邦子

高原にとれたる太き山芋のどんと届けり長野の友より          高津 和惠

立冬のこも巻きをなす職人の半纏のすそ木枯らしに揺る         佐久間愛子

片腕にだつこされたる幼児は母の着衣をしつかり握る          角田 栄子

土星の環(わ)左を下に傾きて望遠鏡の中に光れり           利根川文子

AIの読む候補者の経歴は米とぐ水のやうに流るる           内藤 昌子

炊き上がる新米ふくらに艶めけり長引く夫の風邪癒ゆるべし       奈良村勝子

歳神さま井戸神さまに竈の神家内も田畑も神在せるころ         本多 俊子

                       (二月号より)

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