前月佳什抄

友思ひ植ゑしひともと枝張りて河津桜は確と根付けり      中村美代子

独り身に家族はなくも友多き君はひとりの夜に倒ると      吉澤とし子

銀色の夜露まとへる菜を摘めり明日の朝餉は星の香のせむ    青木美智子

万博の予算は知らず十円の値上がり託つしもじも我は      樫本 信子

孫子らの集ひて吾を祝ひくるる傘寿の花束図鑑三冊       坂間 範子

この地球(ほし)の独裁者達を払へかし老い深むとも確と豆打つ 外山 禮子

がくがくと反対意見を述ぶるときうしろの友の力を思ふ     福田 妙子

今日もまた蛇口の水流細くせり下水の映像残る眼裏       本多 俊子

ミモザの花あしらうデザイン清々し新聞の題字国際女性デー   森島 朝子

冷凍庫の化石のやうなる食材を捨てられぬ母代はりに片す    矢越 朝子

                       (五月号より)

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